韓国語に隠れている日本語

よその国の政策に他国人が口を挟むのはタブーであることを弁えた上で、自称コリアウォッチャーの筆者は、あえて思うところを書こうとしている。

2022年の次期韓国大統領選挙の候補者李在明(イ・ジェミョン)氏が「医療法を改正し”産婦人科”という名称を”女性健康医学科”に変える」と11番目の公約を掲げた。「”産婦人科”という名称は、女性を”婦人”と称した日本による併合時代の残滓だ」とし「”婦人病”と呼ぶのは時代錯誤的な認識であり、未成年女性と未婚女性が病気を治せずにいる」と指摘した。(ニュース配信会社WoW!korea11/22日本版)選挙を意識したポピュリズム感は否めないが、李在明氏の本意は公約の内容よりも日本統治時代の日本語がそのまま使われていることが気に入らないという点にあることは明らかだ。李在明氏が反日的姿勢を鮮明にしている人物であることからしてさもありなんと納得がいく。

日本語オリジナルの言葉の追放運動は、これまでも断続的に続けられてきた。顕著な例ではそれまで”国民学校”と称してきた小学校の呼び名が”初等学校”に変わったのは1995年である。忌まわしい日本統治時代の痕跡を消してしまいたいとの思いは、韓国人の感情からすれば至極真っ当なことである。ただ今回の李在明氏の公約に水を差すつもりはないが”産婦人科”の呼称が”女性健康医学科”というのは少々思慮に欠けるのではと思う。それは置き換える”健康””医学”という言葉がともに明治時代になっての福沢諭吉、西周(にし・あまね)などによる和製漢語であり、”医学”も他の学術用語とともに創られた和製漢語、もっといえば”大統領”もしかり、アメリカの黒船来航時にペルーが持参した親書を翻訳する際の”President”をどう日本語表記するかから生まれた苦心の和製漢語でもある。”選挙”も和製漢語に他ならない。してみれば韓国語に潜り込んでいる和製漢語(日本語)を抜きにしては、現代の韓国語そのものも成り立たなくなってしまう。80%近い漢字がベースになっている韓国語読みの韓国語の大半が和製漢語といわれているからだ。漢字発祥の中国でさえ、中華人民共和国の”人民””共和国”が和製漢語であるが、中国では韓国のような和製を避けるような運動は皆無に近い。中国では文字などを含めた文化の変容に従い、目くじらを立てることなく良いものは取り入れる姿勢、懐の大きさがあるようだ。因みに李在明氏が所属する「共に民主党」の”民主”も和製漢語ゆえに、これも名称変更しないことには辻褄が合わなくなりはしないのだろうか。また北朝鮮の正式国名は、朝鮮民主主義人民共和国であるが、”朝鮮”以外は”民主主義”も”人民”も”共和国”もすべて和製漢語ということになる。

李在明氏の公約が過度な反日の申し子としか思えないのは筆者だけなのだろうか。ハングル一辺倒の表記や固有の韓国語だけにこだわることに筆者は異をとなえるものではないが、愛国が高じた過度の自民族中心主義(ethnocentrism)が却って自縄自縛になりはしないかとも思うのだが。”国民学校”を”初等学校”に変えたときに”学校”はそのままだったのはご愛嬌である。他に置き換える言葉が見つからなかったのであろう(洋一)

“韓国語に隠れている日本語” への1件の返信

  1. 最近「キムチ&わさび」というYouTuberの動画をよく見ます。
    韓国の歪曲された歴史教育を早急に是正すべきと訴える作者は
    いかに韓国が日本の恩恵を受けているかを訴え続けている。
    日本の歴史についても勉強させらるのでとても参考になる。

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